一般財団法人長岡花火財団は、2026年の長岡まつり大花火大会のオフセットに向けて、株式会社フェイガー(本社:東京都千代田区、代表取締役:石崎貴紘)のカーボンクレジットを購入し、2026年10月に売買契約を結びました。2025年大会に続く購入で、地域の生産者が進める脱炭素農業を応援する取り組みです。
田んぼの日々の管理に工夫を重ね、環境に配慮した米づくりに挑む生産者。その取り組みから生まれた環境価値が長岡花火とつながることで、生産者の励みになり、環境に配慮した米づくりへの評価が高まることが期待されています。

花火のブランドを地域の産業へ広げる
長岡花火は市民の誇りであり、全国から多くの人が足を運ぶ、地域を代表する大会です。長岡花火財団は大会を開くことだけにとどまらず、そのブランドを地域の観光や産業にも生かすことを目指しており、今回の農業由来クレジットの購入もこうした地域への思いから生まれました。
同財団 総務企画課 課長代理の佐藤春雄氏は、財団は「長岡花火」に込められた想いや物語を次世代へつなぐために設立した組織である一方、そのブランドを通じて地域の観光や産業を引っ張っていくことも設立目的の一つだと説明します。花火だけで完結させず、地域に付加価値をもたらしながらともに成長していきたい考えで、今回のカーボンクレジット購入についても、長岡花火とのつながりが生産者の張り合いとなり、さらにお米の付加価値向上にもつながるのであれば、地域に相乗効果を生み出せるとしています。そのうえで、市民の誇りである長岡花火のブランドを磨きつつ、地域産業とのつながりを深めて次世代へつなげていきたいと話しています。
地域の生産者の米づくりから生まれる環境価値
2025年大会で活用されたクレジットは、長岡市を含む新潟県内の生産者が、水稲栽培で中干し期間の延長に取り組んだことによって創出されたものです。2026年大会向けにも、長岡市内の生産者の取り組みから生まれたクレジットを購入し、地域の米づくりを応援しています。
この環境価値を生み出しているのは、稲の生育や天候を見極めながら栽培管理を工夫する生産者たちです。農業由来のクレジットを地域の花火大会で活用することは、温室効果ガス排出量への対応に加え、生産者の挑戦に光を当てる機会にもなります。多くの人に親しまれる長岡花火を通じて米づくりの現場での工夫や努力を伝え、地域の文化を支える環境価値として紹介することで、生産者の取り組みが知られ、評価されるきっかけをつくっていくとしています。
自ら実践し、普及を支える市職員の生産者
長岡市農林水産部農水産政策課で主査を務める佐藤暁さんは、取り組みを始める生産者の不安を和らげるためにも、まず自分で実践することを大切にしてきました。実家の米づくりに携わる佐藤さんは、初年度から田んぼの水を抜く「中干し」の期間を延ばし、カーボンクレジットの申請を行っています。その経験を生かし、市内の農家への声掛けなどを通じて取り組みの普及を支えています。
挑戦のきっかけには、小規模な兼業農家として自分のお米に新たな価値を加えたいという思いもありました。佐藤さんは「自分のお米に何か価値をつけられないかと、漠然と考えていました。中干し延長は、環境に配慮した取り組みとして、まずはやってみようと思えたんです」と振り返ります。
さらに、環境に配慮した米づくりの輪を次の世代へ広げることも見据えています。現在は地元JA青年部と協力し、地元小学校の『学校田』で児童向けの田植えや稲刈り体験を実施。米づくりの体験とあわせて、環境に配慮した取り組みやその大切さを子どもたちに伝える活動にも取り組んでいます。
農業・環境・地域文化を次世代へ
米づくりから生まれた環境価値が、地域の象徴である花火へとつながる。このつながりは、農業の価値を新しい形で伝える可能性を持っています。長岡花火財団は、花火に込められた想いを次世代へつなぐとともに、長岡花火のブランドを生かして農業を含むさまざまな地域産業とともに成長していくことを目指しています。農業由来カーボンクレジットの創出から販売までを一貫して手がけるフェイガーも、生産者に寄り添いながら地域に根ざしたクレジットの創出を進め、脱炭素への挑戦が地域の文化や産業を支える価値として評価される機会を広げていくとしています。
取り組みの概要
- 対象:2026年の長岡まつり大花火大会向けのカーボンクレジット購入
- 購入者:一般財団法人長岡花火財団
- 販売者:株式会社フェイガー
- 契約締結:2026年10月
- クレジットの由来地域:新潟県長岡市
- 前回の取り組み:2025年大会の一部へのクレジット活用(2026年2月18日公表)
出典:株式会社フェイガー





